2021年10月2日土曜日

多様な価値観。

 物事を、こっち側の視点からだけではなく、向こう側の視点からもみてみる、ということを教えてくれたのは、18才で訪れた沖縄だったと思う。


それまで、「青い海、白い砂浜、南国の楽園」というイメージが強かった沖縄が、訪れてみたら、それもあるけれど、それとは全然違った正反対の側面もあった。


アメリカの基地が日常の中にあるし(基地内で働いている友人も普通にいるし、学生の頃の日雇いバイトで基地のフェスでホットドッグ売ったりした。うわ、アメリカのソーセージめっちゃでか!!って思ったりした。)、朝散歩に出かけた嘉数の展望台では、犬の散歩をしてた見ず知らずのおじぃが、「1978年7月30日に一斉に、それまでの右車線から、左車線に変更されたんだ。あの朝は忘れられない。道路の標識も全部変わったんだぁ」的なことを話してくれたり。


大学3年の時に出会い、入りびたるように通っていたコザ(沖縄市)では、より一層、その沖縄の複雑で多様な部分を、ひしひしと感じた。商店街を歩けば、かみんちゅのおばぁに呼び止められ、なんでこの人、斜め上を見て誰かと交信しながら、自分の個人的なことまで話してもないのにわかるのだろうとか、一方で同じ商店街で、米軍のお父さんが子供を商店街のイベントでちょっとした沖縄の小物の製作体験なんかをさせていたり。本当にチャンプルー文化。そんな感じだから、どちらか一方からしか物事を見るだけでは、到底やっていけない。日常が多様だから。多様な環境に順応しないと、生きていけないから。


そんなこともあり、どちらか一方の視点でものごとをみるのではなく、向こう側からの視点で物事を見ることの大切さを学んだ。


もっと、深い所で言えば、小学生の頃に、韓国の国立古宮博物館とか(そのころはまだ幼くて、その前日くらいに、洪水・浸水あとのかびくさい地下のスナックで、スナックのお母さんが教えてくれるキムチづくり体験で作ったキムチを持たされて、重くて文句を言っていた覚えしかない)、台湾の国立故宮博物院(でっかい、蒋介石の像と、確か、何時間か置きに衛兵が入れ替わる儀式みたいなのを見た覚えがかすかに。)や台湾の先住民族の村に連れってもらって踊りを鑑賞したり、という、両親に、小さいころに、色々な景色を見せてもらったことが、今の価値観の形成に影響しているのかも。感謝。






0 件のコメント:

コメントを投稿